日本人の3~4人に1人は「頭痛持ち」と言われるくらい頭痛は非常に身近なものです。

また、統計的に「男性よりも女性の方に多い」のが特徴です。

一般的に患者さんの多くは

●身体的ストレス:長時間の悪い姿勢、パソコンやスマホの使用による目の酷使、枕の高さが合わない・・
●精神的ストレス:仕事、育児、人間関係・・

などによる頭・首・肩周辺の「筋肉のこわばり」が原因となっているようです。

一方で、脳出血やクモ膜下出血などの脳血管障害による頭痛は命にかかわる危険性もあります。

頭痛が気になっている方は”いつもの頭痛”と諦めず、その発症原因を知る事が重要だと思います。

以下に頭痛について書きましたので、お読みになって下さい。

<頭が重い、頭が痛い・・・>

会社の昼休みに近くのクイックマッサージ店に行くと、一時的には楽になるけど夕方には戻ってしまう。

充分な睡眠・規則正しい食生活・休日の適度な運動など、症状を改善するために生活スタイルを改めたいけど中々できない。

このような患者さんが当院を利用されています。

<頭痛とは?>

多くの方が経験するいわゆる「一般的な頭の痛み(慢性頭痛)」について大別すると、以下のように分けられます。

(慢性頭痛)

■筋収縮性頭痛

○症状:持続性で頭が締め付けられるような痛みで、最も多いタイプです。

○原因:頭・首・肩のこり、身体的・精神的ストレスなどが考えられます。
 いわゆる同一姿勢が長時間続く仕事、パソコンの長時間使用、日常のストレスなどです。

○対処法:頭・首・肩の筋緊張をほぐし血行を改善させることが必要です。
 整体・鍼灸・マッサージなどの施術を受けたり、休養をとったり、市販の頭痛薬なども効果的です。

■片頭痛

○症状:側頭部(こめかみ周辺)の辺りがズキズキと脈打つように痛み、吐き気を伴うこともあります。一般に女性に多いと言われています。

○原因:詳細は不明であるが、頭部の血管が拡張して周辺の神経を刺激するためと考えられています。
 また、女性ホルモンの変化(月経の際など)、ストレスからの解放、気候の変化、寝不足なども影響因子として挙げられます。

○対処法:片頭痛はその原因が肩こりや眼精疲労という人もいますし、他の原因との組合せで起こる人もいます。
 肩こりや眼精疲労からくるものであれば、肩こりの施術を行うことで症状改善が期待できます。
 なお、発生原因によっては頭部の筋肉を触らない方が良い場合もあります。

またこれら以外に、脳腫瘍やクモ膜下出血など脳の重大な病気が原因の場合もあります。

頭痛があまりにも強い痛みであったり長引いている場合は、病院(神経内科や脳外科などで)での受診をお勧めすることもあります。

<頭痛に対してこのような施術を行います>

当院の頭痛に対する施術は、鍼灸・マッサージ・整体・ストレッチなどを組み合わせて行います。

また問診・触診・検査等より体の状態を把握し、「頭・首・肩」以外の箇所に対しても適切な施術を行うことで「頭痛の起こりにくい体」を目指します。

①問診

まずは問診票にいろいろと記入していただきます。

●頭のどのあたりが辛いですか?
●いつ頃から辛いですか?
●どの様な時に最も辛く感じますか?
●原因として心当たりはありますか?
●過去・現在のケガ・病歴
●この症状に関して、病院・治療院での受診の有無
●普段の生活状況(仕事・食事・趣味・睡眠時間など)

問診票へのご記入が終わったら、その内容についてご質問させていただきます。

②触診

次は実際に患者さんの体に触れて、体の状態を確認させていただきます。

確認事項の一例を以下に示します。

●頭の痛みを感じている箇所を軽く押した際の痛みの変化
●首や肩の筋肉を軽く押した際の痛みの変化
●首や肩の関節を動かした際の痛みの変化
●起立した時の姿勢
●頭~背骨~骨盤~脚の骨格形状、関節の動き
●体全体の筋肉の状態

③検査

「手足を動かす」という動作は、脳からの指令が神経を介して手足の筋肉に届くことによって起こります。

骨格が正常な状態に近いほど手足は充分な筋力を発揮できます。

ところが「長年の悪い生活習慣」や「重労働」などにより「骨格が正常な状態にない時」は、手足は充分な筋力を発揮できません。

検査では骨格の形状や関節の動きを踏まえた上で、

●体の各器官(手足など)が発揮している筋力
●体を動かした時の関節の動き方、痛みの有無
●不調の原因が、どのあたりの神経に起因しているか?

などについて確認します。

そして患者さんには、正常でないところを自覚していただきます。

④施術開始

問診・触診・検査を行ったら、施術の開始となります。

●マッサージ
●整体
●鍼灸

これらを患者さんの症状に合わせて行います。

※患者さんの訴えが頭痛であっても、概ね全身を施術することとなります。

⑤施術終了

施術終了後は、次の事項について患者さんに確認していただきます。

●頭痛がどの程度改善しているか?
●施術前の体(関節)の動きが改善しているか?
●体の各器官(手足など)が発揮している筋力が改善しているか?

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【頭痛の患者さん】

(50代女性 会社員 頭痛・肩こりの訴え)

80代のお父様の介護と会社勤務で日々忙しくされており、常に頭痛や肩こりを感じているとのことでした。

整体や鍼灸の施術は、過去に数回受けたことがあるとのことでした。

触診・検査の結果、首・背骨・骨盤の関節の動きが少なくなっていることが確認できました。
また、筋肉の柔軟性もかなり低下していました。

こちらの患者さんに対する施術内容は次のとおりです。

■動きの少なくなっている関節の矯正
■柔軟性が低下している筋肉に対するマッサージ・鍼灸

これらの施術により頭痛・肩こりの症状は徐々に改善し、1カ月の期間、週1回の施術で症状はほぼ解消されました。

また感想として、次のようなことを仰ってました。

<感想>

気が休まることが無いので、頭から肩にかけて常に固まっているような状態でしたが、1カ月間の施術でようやく普通の感覚になれた気がします。

動きの悪い関節を改善してもらうことで、首や背中の疲労感も少なくなりました。

頭や顔へのマッサージが非常に気持ち良く、これだけでも首や肩の辛さが軽くなったように思います。

施術の最後にやっていただいたお灸も心地良く、頭痛はかなり解消されました。

頭痛が起きる前に、またお願いしようと思います。